バッテリーが切れそうな気がしたけど結果的によい日になったはなし
なんなんだろうか、このタイトルは。
午前の撮影を終えて次の撮影まで2時間程空いた。こんなとき手近な店でお茶飲みながらウダウダするのが楽しい。ウダウダほどたのしいことはそうそう無い。
でも一点気になってることがある。カメラのバッテリーだ。午前の撮影終えた時点で半分程減ってる。普段なら予備を持ってるのに今日に限って忘れてしまった。多分もつだろう、きっともつはず、もつに決まってるから気にせずウダウダするぞ。
そう言い聞かせてはみたもののやはり気になる。午後の撮影内容から逆算すると、常識的に考えて充分もつんだよな。でも万が一切れたらシャレにならん。カメラなんて電池が切れたらなんも出来ん。
結局、ウチに取りにもどった。ウチに戻って次の現場に行くには1時間程かかる。のんびりウダウダ出来なくなる。つまらん。
つまらんけど予備バッテリーも持たず現場に入るようなカメラマンは不真面目ととられても仕方がない気がする。不真面目な行動には罰がくだる。結構本気でそういうことを思うタチなのだ。
帰宅してバッテリーをカバンにいれる。少し余裕があったんでお茶を入れる。無理やりウダウダしてみる。全然楽しくないので家を出る。
家を出てすぐに声をかけられた。友人のMだ。なんでこんなとこにいるんだ?キミの家ここらへんじゃないだろ。そう思ったんで「なにしてんの?」と尋ねてみたものの彼女はイヤイヤマアマアなんて返事しかしない。要領を得ない。
要領を得ないんで先日の飲み会の話なんかしてみる。仕事の話もすこし。そうやって間を持たせながら別のことを考えていた。そしてハハンと思った。さてはこの近くに彼氏でも住んでんだな。だからイヤイヤマアマアなんてお茶を濁してんだな。
めんどいのでそのまま聞いた。「彼氏でも出来たか。この近所だろ」と聞いた。そしたらMはこう答えた。
「彼氏も出来たんですけどね。実はこの近所の産婦人科に通ってるんですよ」なんだかとても嬉しそうにそう言った。
Mはバツイチだ。前のダンナさんとの間に子供はいなかったので離婚後も自由にやりたいことをやっている。仕事もしっかりしつつ趣味も一生懸命。その趣味が高じて別の仕事になりつつある。独りで生きていく感満載の女性だ。少なくとも僕にはそう見えていた。
そんなMが産婦人科帰りにイヤイヤマアマアでニヤニヤしてるのがなんとも不思議で微笑ましかった。
まだ誰にも言ってないんですよ、と彼女。僕は基本的に口は軽いけど本当に大切なことに関しては滅法堅いから安心しろと伝えた。
そして、結婚も含め今度の飲み会でみんなに発表しようと思いますと彼女は言った。おう、それまでしっかり黙っとくから安心せいと僕は答え彼女とわかれた。
それだけの話。それだけだけど気分がよかった。現場近くの喫茶店でウダウダしてたら聞けない話だった。真面目にバッテリー取りにもどってよかった。最初にバッテリー忘れて出かけてる時点で真面目じゃないんだけどそれはまあよい。
友人が幸せそうな顔してるのは良いものだ。午後の撮影も気分よく出来た。
バッテリーはわざわざ取りに帰ったのが間抜けなほど余裕しゃくしゃくに余った。それもまあよしなのだ。
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